メタボ健診の費用対効果
メタボ健診とメタボ解消の保健指導を試験的に実施した団体の事例。
メタボ健診を試験的に実施した新日本製鉄健康保険組合君津支部。同支部は2006年度、新たにメタボ健診の対象となる従業員(保険加入者)の配偶者ら被扶養者に、試験的にメタボ健診とメタボの保健指導を実施しましたが、職場をメタボ健診の会場にしたところ、995人のメタボ健診対象者のうち、実際にメタボ健診を受診したのは25%に留まりました。
メタボ健診の受診率や保健指導の実施率が低いと、健保組合に財政的なペナルティーが科されるため、保険者にとってメタボ健診の受診率は重要です。同支部の久保根稔事務長は「従業員の家族が自宅近くの医療機関で受診できるようにするなど、受診率を上げる工夫が必要」と話しました。国民健康保険(国保)を運営する市町村や企業の健保組合なども、メタボ健診をより多くの人に受けてもらおうと対策に本腰を入れています。
メタボ健診のペナルティーとして、75歳以上を対象に2008年度から始まる後期高齢者医療制度について、厚生労働省は企業の健保組合などに財政負担を義務付けていますが、2012年度からは、メタボ健診の受診率などにより、この負担額を10%の範囲で加算・減算するとしています。メタボ健診の受診率を引き上げるのが目的とされていますが、「メタボ健診の実施率を上げるより、メタボ健診のペナルティーを受けた方が財政負担が軽くて済む」と言う自治体の担当者もいるそうです。
メタボ健診の費用対効果について、地域の保健事業に詳しい篠崎次男・元立命館大客員教授は「メタボ健診の診断によって行われる3か月程度のメタボ対象の保健指導でメタボ・メタボ予備群該当者の生活習慣が改まることは、あまり期待できないのではないか。仮に生活習慣病が減って治療費が節約できたとしても、メタボ健診と指導で費用がかかる分、全体の費用は変わらないだろう」と語っています。
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